コラム:破産相談について 法人・個人事業主の方向けに破産相談に関するコラムを掲載しています。

Column

2013/05/29

破産準備開始時の注意点

自己破産を申し立てると、銀行口座が凍結される場合があります。これは、債務者の財産を保全し、公平な債務整理を行うための重要な措置です。 凍結されると、口座からの引き出しや振り込みなどの取引が制限されるため、その間、日常生活に大きな影響を及ぼす可能性があります。

この記事では、自己破産と銀行口座の凍結について解説いたします。

特に、当法律事務所の相談者・依頼者用のチェックリストとして作成しておりますので、 ご確認のうえご対応いただきますようお願いいたします。


詳細については、法律事務所でのご面談時にご説明をさせていただきますが、不安やご不明な点がございましたらお問合せください。

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銀行口座が凍結されること

自己破産と銀行口座は密接な関係にあります。自己破産を申し立てると、裁判所からの通知を受けた銀行は、債務者の口座を凍結します。 これは、債務者の財産を保全し、公平な債務整理を行うための措置です。

通常、自己破産の申立てが裁判所に受理されると、裁判所から銀行に通知が送られ、口座凍結が開始されます。 凍結の対象となるのは、個人名義の普通預金口座や貯蓄預金口座が主です。 銀行口座が凍結されると、その時点で残っている残金について「相殺」が行われ、債務の弁済に充てられることがあります。

凍結されると、口座からの引き出しや振り込みなどの取引ができなくなります。 口座凍結は、自己破産の手続が完了するまで続く場合があり、この間、日常生活に必要な資金の管理が困難になる可能性があります。


そのため、受任通知を発送する前に事前に銀行口座の残金を確認し、 預金が残っている場合は引き出しておく必要があります。

「なけなしのお金を弁護士費用に充当するつもりで、銀行口座に残しておいて凍結された」という場合、銀行は引き出しに応じないことが多く、 破産の計画が大きく変わってしまう可能性もあります。十分に注意が必要です。



凍結口座へ、後に入金されたお金が引き出せない可能性

受任通知発送時点で銀行口座の預金残高がなく、凍結により相殺されるお金がなかったとしても、 事後的に「凍結された銀行口座」へ未回収の売掛金が振り込まれるケースがあります。

弁護士の受任通知が銀行へ届いた後、凍結された銀行口座へお金が入金されたとしても、 法律上「相殺禁止」として、後に振り込まれたお金と銀行の貸付金を相殺することは認められません。

ただし、銀行担当者が相殺禁止を十分に理解していない場合や、保証協会の関与がある場合には、 いったん「保証協会の了解がないと判断できない」といった対応をされることがあります。 また、了解が得られたとしても、「破産申立て前は預金の引き出しには応じない」という対応をされることもあります。

未回収の売掛金を破産費用に充当する予定だったとしても、 売掛金分が凍結されたままとなり、動きが取れなくなる 可能性があります。 このような事態を回避するため、弁護士介入のタイミングを計算し、 支払時期まで時間的余裕がある場合は、 弁護士預り金口座へ振り込んでもらえるよう請求書を出し直すことが考えられます。

また、支払時期が直近で口座変更の依頼が間に合わない場合は、 弁護士介入時点を遅らせるという判断が検討されることもあります。


銀行の名寄せにより、他支店口座も凍結される可能性

自己破産を申し立てると、「銀行の名寄せ」により、同じ銀行の他支店の口座も凍結される可能性があります。 名寄せとは、同一金融機関に複数の口座がある場合に、同一名義として照合・関連付ける取り扱いを指します。

例えば、A銀行の梅田支店から借入れを行い、A銀行の難波支店に別口座を開設している場合、 借入れのある支店への受任通知をきっかけに、他支店口座にも凍結が及ぶことがあります。

理屈としては、債権者が同じ銀行である以上、支店が違っても凍結を行うことに問題はないという整理になります。 そのため、借入れのある支店だけでなく、同一銀行内の他支店口座も凍結される可能性を踏まえ、必要に応じて事前準備をしておくことが重要です。 現実に、りそな銀行が名寄せにより他支店口座まで凍結するケースも見受けられます。


銀行口座の引落しが止まらないこと

自己破産の申立てが行われると、裁判所から銀行に通知が届きます。 通知を受け取った銀行は、速やかに口座凍結の手続きを開始します。 対応は銀行により異なりますが、概ね通知到達から数日で凍結処理が完了することが多いです(週末・祝日を挟む場合はさらに時間がかかることがあります)。

凍結が完了すると、ATMでの引き出し、インターネットバンキング、口座振替などの取引が停止され、当該口座は利用できなくなります。

借入れのある銀行口座で公共料金の支払いを行っていた場合、口座凍結により支払いができなくなるため、 支払方法の変更手続きが必要です。

また、借入れのない口座であっても、クレジット等の引落しがある場合は、意図せず「クレジット分」として引き落とされる可能性があります。 このような場合は、預金を引き出し、いったん支払いができない状態にしたうえで、公共料金等は個別に支払方法を変更する対応が検討されます。

一時的にはコンビニ支払いや振込用紙での支払いに切り替える方法もありますが、手数料がかかる場合があるため、 長期的には別口座での口座振替に戻すことも検討するとよいでしょう。

給与振込先が凍結対象口座である場合も同様に、勤務先へ給与振込口座の変更を依頼する必要があります。

なお、自己破産・個人再生の準備に入った後であっても、(法人を除き)新たに銀行口座を開設すること自体は可能です。 新規口座で公共料金等の引落しを設定することも含め、まずは弁護士へご相談ください。


銀行口座振替、クレジット決済が今後できなくなること

自己破産を申し立てると、クレジットカードの支払い口座も影響を受けます。 口座が凍結されると引落しができず、支払いが滞る可能性があるため、現金払い等の代替手段を含め、事前に対策が必要です。

また、クレジットカードは決済システム上、直前での引落停止ができないこともあるため、 借入れのない銀行口座であっても、クレジット等の引落しがある場合は預金を引き出しておく方がよいケースがあります。

公共料金をクレジット決済にしている場合も、今後決済ができなくなる可能性があるため、 郵便振替やコンビニ支払い等へ支払方法の変更手続きを行う必要があります。


法人、事業主の場合、公租公課(税金等)の差押えの可能性があること

法人名義の銀行口座は、個人の自己破産手続とは原則として別個に扱われます。 ただし、個人事業主の場合や、法人と個人の財産が明確に区別されていない場合には、調査・確認の対象となる可能性があります。

借入れがなく、引落しもない口座であっても、公租公課(税金等)の滞納がある場合、 税務署・市役所等から滞納処分として、突然、預金差押えが入ることがあります。 公租公課は裁判手続を経ずに差押えが可能なため、注意が必要です。

また、公租公課の差押えは銀行預金に限りません。未回収の売掛金があれば売掛先へ通知して差押えを行うほか、 機械工具類、自動車、保険解約返戻金、賃借建物の保証金等、幅広い財産が対象となり得ます。


自己破産による銀行口座の調査範囲とその対策

自己破産の手続きを進める際、銀行口座の調査は避けられません。 裁判所は債務者の財産状況を正確に把握するため、債務者名義の口座を中心に調査を行い、入出金履歴等が確認されることがあります。

家族名義の口座は原則として対象外ですが、債務者本人が実質的に管理していると判断される場合や、 財産移転が疑われる場合には調査対象となる可能性があります。

破産手続においては、財産の隠匿や散逸を避けることが極めて重要です。 口座の扱いについては、状況により評価が変わるため、自己判断で動かさず、必ず弁護士と相談のうえで進めてください。


自己破産で調査される銀行口座の範囲とは?

自己破産の手続きを開始すると、債務者の財産状況を把握するために銀行口座の調査が行われます。 普通預金・定期預金・貯蓄預金だけでなく、金融商品に関連する口座が対象となることもあります。

調査は、申告した口座に限らず、債権者からの情報や金融機関への照会等により判明した口座にも及ぶ場合があります。 誠実に、正確な口座情報を開示することが重要です。

財産調査にかかる時間と影響

財産調査は手続の類型や事案の内容により期間が異なり、数週間から数か月に及ぶこともあります。 調査中は口座が凍結され、給与振込や各種引落しに影響が出る可能性があるため、事前に代替手段を検討しておくことが重要です。

破産手続における銀行口座の開示義務

自己破産の手続では、債務者には銀行口座の開示義務があります。 普通預金・定期預金等の種別を問わず、保有する口座情報を提出する必要があります。 虚偽申告や隠蔽は免責に不利益となる可能性があるため、正確に申告しましょう。

管財事件に発展する場合の注意点

管財事件では、管財人が選任され、財産管理・調査がより詳細になる傾向があります。 口座凍結の影響が長期化することもあるため、生活費の確保や資金管理について、弁護士・管財人の指示に従って対応する必要があります。

銀行口座の凍結が解除される条件

口座凍結が解除されるタイミングは、手続の進行状況により異なります。 手続終結や免責許可決定後の流れの中で解除となることが多いですが、具体的な見通しは事案によって異なるため、担当弁護士へ確認してください。

まとめ

債務整理には任意整理、個人再生、自己破産などの方法がありますが、返済が困難な場合の解決策として自己破産が検討されます。

自己破産を申し立てると、銀行口座が凍結される場合があります。 口座が凍結されると、引き出しや振り込みが制限され、日常生活への影響が生じる可能性があります。 特に、未回収の売掛金が凍結口座へ入金された場合でも、引き出しが難しくなることがあるため注意が必要です。

自己破産の各段階で必要な対応はケースにより異なります。 弁護士と相談しながら、適切なタイミングと方法で準備を進めることが望ましいです。

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