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Debt consolidation

2013/01/16

自由財産とは

自由財産とは(自己破産しても手元に残る財産)

自由財産とは、自己破産をしても換価(現金化)されて債権者への配当に回されることなく、破産者がそのまま手元に残して自由に使うことができる財産のことをいいます。自己破産をすると、原則として破産者の財産は破産管財人によって換価され、債権者への配当に充てられますが、生活を維持し、経済的に再出発するために必要な一定の財産については例外的に残すことが認められています。この制度が自由財産制度です。

自己破産は債務を整理する制度であると同時に、破産者の生活を立て直すための制度でもあります。そのため、破産後の生活が成り立たなくなるような形で財産をすべて取り上げるわけではありません。最低限の生活を維持するための財産は「自由財産」として保護されています。

本来的自由財産(法律上当然に残る財産)

自由財産のうち、法律上当然に破産者の手元に残る財産を「本来的自由財産」といいます。代表的なものとして次のような財産があります。

・99万円以下の現金
・差押えが禁止されている財産

差押えが禁止されている財産とは、民事執行法で生活の維持のために差押えが認められていない財産のことです。例えば、衣類、寝具、冷蔵庫、洗濯機、テレビなど、一般的な家庭にある生活必需品がこれに該当します。これらの財産は、自己破産をしても処分されることなく、そのまま手元に残ります。

また、法律により差押えが禁止されている財産として、老後の生活保障を目的とした制度も含まれます。例えば、確定拠出年金(企業型DC・iDeCo)や小規模企業共済などは、法律上差押えが禁止されているため、自由財産として扱われます。

自己破産を検討している方からは、確定拠出年金(iDeCo)や小規模企業共済はどうなるのかという質問を受けることが多くあります。これらの制度は法律上差押えが禁止されている財産に該当するため、自己破産との関係を理解しておくことが重要です。詳しくは次の記事をご覧ください。

→ 確定拠出年金(iDeCo)と自己破産の関係

→ 小規模企業共済と自己破産の関係

自由財産の拡張制度とは

本来的自由財産に加えて、破産法では破産者の経済的更生を図るため、裁判所の判断により一定の財産を自由財産として残すことを認めています。これを「自由財産の拡張制度」といいます。

自由財産の拡張が認められる可能性がある財産としては、次のようなものがあります。

・預貯金
・生命保険の解約返戻金(解約金ゼロの保険も含みます)  → 生命保険と自己破産の関係

・自動車
・賃貸住宅の敷金や保証金
・退職金
・過払い金

破産管財事件で自己破産の申立てを行い、この自由財産拡張制度を利用することで、これらの財産を合計して99万円まで残すことが認められる場合があります。例えば、預貯金や保険の解約返戻金などを合わせて99万円以内であれば、裁判所の判断により自由財産として残すことが認められる可能性があります。

99万円を超える財産は残せるのか

では、99万円を超える財産を自由財産として残すことはできないのでしょうか。

破産法上は、99万円を超えて自由財産の拡張を認めることも制度上は可能です。しかしその場合には、その財産を残すことが破産者の経済的更生のために「必要不可欠」であるという特段の事情が必要になります。これを不可欠性の要件といいます。

もっとも、実務の運用としては、この要件は非常に厳しく判断されており、99万円を超える自由財産の拡張が認められるケースはほとんどありません。極めて例外的な事情がある場合に限り認められる可能性がありますが、そのような判断は非常に稀です。

実務上でも、生命・身体に関わるような特別の事情がある場合などに例外的に認められた例があるとされていますが、そのようなケースは極めて稀なものといえます。

どのような財産でも拡張できるのか

自由財産の拡張は、上記の財産に限られるわけではありません。ただし、その財産を自由財産として残すことが破産者の経済的更生のために「必要かつ相当」である事情が認められる必要があります。これを相当性の要件といいます。

具体的には、仕事に必要な最低限の道具や、生活維持のために必要な財産などについて、事情に応じて自由財産として残すことが認められる場合があります。

もっとも、通常、自宅不動産については自由財産の拡張の対象とはならず、原則として換価の対象となります。

自己破産における自由財産の考え方

自己破産というと「すべての財産を失う」というイメージを持たれる方も少なくありません。しかし実際には、破産後の生活を維持し、再出発を可能にするための制度として自由財産制度が設けられています。

どの財産が残せるのか、自由財産の拡張が認められるのかは、個々の事情や裁判所の運用によって判断されます。自己破産を検討している場合には、どの財産が残る可能性があるのかについて、事前に弁護士へ相談することが重要です。

弁護士 川端元樹

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