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Debt consolidation

2026/03/07

自己破産しても確定拠出年金(iDeCo)は残せる|差押禁止の法律と実務を弁護士が解説

自己破産しても確定拠出年金(iDeCo)は残せる|差押禁止の法律と実務を弁護士が解説

事業の資金繰りが厳しくなり、自己破産を検討する場面で、

「確定拠出年金(iDeCo)はどうなるのか」
「自己破産するとiDeCoは差押えされるのか」

というご質問を受けることがあります。

確定拠出年金は、老後資金として長年積み立ててきた資産です。そのため、

・自己破産したら没収されるのではないか
・借金の返済に充てられてしまうのではないか

と不安に思われる方も少なくありません。

結論から申し上げます。

確定拠出年金(iDeCo)は、自己破産をしても残すことができます。

この記事では、自己破産と確定拠出年金(iDeCo)の関係について、法律上の根拠と実務上の取扱いを解説します。

自己破産すると確定拠出年金(iDeCo)はどうなる?

自己破産をした場合でも、確定拠出年金(iDeCo)は残ります。

確定拠出年金は法律上、差押えが禁止されている財産とされているためです。

そのため、自己破産手続においても、確定拠出年金の給付を受ける権利が借金の返済に充てられることはありません。

つまり、自己破産をしてもiDeCoが差押えられることはありません。

確定拠出年金(iDeCo)とは

確定拠出年金とは、加入者が掛金を積み立て、その資金を運用して老後資金を形成する年金制度です。

代表的なものが、個人型確定拠出年金(iDeCo)です。

私的年金制度には、確定拠出年金(DC)のほか、確定給付企業年金(DB)などの制度もありますが、自己破産の相談で問題となることが多いのは個人型確定拠出年金(iDeCo)です。

確定拠出年金には次のような特徴があります。

・掛金が所得控除の対象になる
・運用益が非課税になる
・原則として60歳まで引き出すことができない

このように、確定拠出年金は老後資金の形成を目的として設けられている制度です。

そのため、法律上も一定の財産保護が与えられています。

自己破産しても確定拠出年金は残る

確定拠出年金は、自己破産をしても残すことができます。

これは法律上、確定拠出年金の給付を受ける権利が差押禁止財産とされているためです。

したがって、自己破産をしたとしてもiDeCoの積立金が破産財団に組み入れられることはありません。

確定拠出年金が残る法律上の根拠

確定拠出年金が残る理由は、次の法律にあります。

確定拠出年金法32条1項では、

「給付を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押さえることができない」

と規定されています。

さらに破産法34条3項2号及び同項柱書で、

「差し押さえることができない財産は破産財団に属しない」

と定められています。

そのため、確定拠出年金は

破産手続においても手元に残すことができる財産(本来的自由財産)

として扱われます。

実務上の取扱い

破産実務においても、確定拠出年金(iDeCo)は

・破産財団に組み入れない財産、すなわち、本来的自由財産として扱う財産

として取り扱われています。

脱退一時金を受け取った場合の注意点

注意が必要なのは、確定拠出年金を脱退して、先に、銀行預金として受け取った場合です。

例えば、

・企業型確定拠出年金を退職により脱退した場合
・脱退一時金を受け取った場合

などです。

この場合、受け取ったお金は

差押禁止財産ではなく、通常の預金や現金と同じ扱いになります。

そのため、自己破産手続では、財産として扱われ、現金や預金として残せる財産は99万円という上限に引っかかる可能性があります。

小規模企業共済との違い

自己破産の相談では、

・小規模企業共済
・確定拠出年金(iDeCo)

の扱いについて、あわせて質問されることがよくあります。

いずれも老後資産としての性質を持つ制度ですが、制度の仕組みや取扱いには違いがあります。

小規模企業共済については、他の記事で詳しく解説しています。

自己破産しても小規模企業共済は残せる|差押禁止の法律と実務を弁護士が解説

まとめ

確定拠出年金(iDeCo)は法律上の差押禁止財産であるため、

自己破産をしても残すことができます。

ただし、

・脱退一時金を受け取て、現金、預金として保有する

といった場合には、普通の財産として扱われます。

自己破産を検討している場合には、老後資産の扱いについて事前に弁護士へ相談することが重要です。

この記事の執筆者

弁護士法人川端総合法律事務所
代表弁護士 川端 元樹
大阪弁護士会所属(登録番号32721号)

法人破産・個人事業主の債務整理を中心に、これまで多数の倒産案件を取り扱っています。

 

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