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2026/02/28

自己破産しても小規模企業共済は残せる|差押禁止の法律と実務を弁護士が解説

自己破産しても小規模企業共済は残せる|差押禁止の法律と実務を弁護士が解説

事業の資金繰りが厳しくなり、自己破産を検討する場面で、

「小規模企業共済はどうなるのか」

というご質問をよく受けます。

小規模企業共済は、経営者や個人事業主にとって長年積み立ててきた退職金・老後資金にあたる制度です。そのため、

・自己破産したら没収されるのではないか
・借金の返済に充てられてしまうのではないか

と不安に思われる方も少なくありません。

結論から申し上げます。

小規模企業共済は、自己破産をしても残すことができます。

この記事では、自己破産と小規模企業共済の関係について、法律上の根拠と実務上の取扱いを解説します。

自己破産すると小規模企業共済はどうなる?

自己破産をした場合でも、小規模企業共済は残ります。

小規模企業共済は法律上、差押えが禁止されている財産とされているためです。

そのため、自己破産手続においても、共済契約を維持している限り、積立金が借金の返済に充てられることはありません。

ただし、自己破産を検討している段階で共済を解約してしまうと取扱いが変わるため注意が必要です。

小規模企業共済とは

小規模企業共済は、中小企業基盤整備機構が運営する共済制度で、小規模企業の経営者や個人事業主のための退職金制度として設けられています。

毎月一定額を積み立てることで、

・廃業
・退職
・一定の事由

が生じた場合に共済金を受け取ることができます。

長年積み立てている場合、数百万円から1000万円以上の積立額になることも珍しくありません。

自己破産しても小規模企業共済は残る

小規模企業共済は、自己破産をしても残すことができます。

これは法律上、共済金の受給権が差押禁止財産とされているためです。

小規模企業共済が残る法律上の根拠

小規模企業共済が残る理由は、次の法律にあります。

小規模企業共済法15条では、

「共済金の支払を受ける権利は差し押さえることができない」

と規定されています。

さらに破産法34条3項2号及び同項柱書で、

「差し押さえることができない財産は破産財団に属しない」

と定められています。

そのため、小規模企業共済は

破産手続においても手元に残すことができる財産(本来的自由財産)

として扱われます。

実務上の取扱い

破産実務においても、小規模企業共済は

・破産財団に組み入れない財産、すなわち、本来的自由財産として扱う財産

として取り扱われています。

共済契約を維持したまま自己破産を申し立てることで、積立金はそのまま維持できます。

自己破産前に小規模共済を解約してはいけない理由

ここで重要な注意点があります。

自己破産を検討している場合、小規模企業共済を解約してはいけません。

理由は、解約してしまうと

差押禁止財産 → ただの預金

に変わってしまうからです。

自己破産手続では、現金や預金として残せる財産は

99万円まで

とされています。

例えば

共済解約返戻金
400万円

の場合、

共済のままであれば全額残ります。

しかし、解約して預金になると

99万円を超える部分は破産財団に組み入れられます。

そのため、自己破産を検討している場合には、自己判断で解約せず、必ず弁護士に相談することが重要です。

まとめ

小規模企業共済は法律上の差押禁止財産であるため、

自己破産をしても残すことができます。

ただし、

・自己破産前に解約する
・現金化する

といった対応をすると、財産として扱われてしまいます。

自己破産を検討している場合には、共済を解約する前に弁護士へ相談することが重要です。

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この記事の執筆者

弁護士法人川端総合法律事務所
代表弁護士 川端 元樹
大阪弁護士会所属(登録番号32721号)

法人破産・個人事業主の債務整理を中心に、これまで多数の倒産案件を取り扱っています。

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